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東南アジアの生態系破壊

東南アジアの動植物相

東南アジアは雨が多い地域のため、非常に豊かな動植物相を保持しています。
特に植物に関してはこの地域でなければ見られない多彩なシダや苔、ランなどが多数存在しています。
ところが最近、東南アジアの動植物相に異変が起きているのです。

近年、東南アジアにおける生物多様性の減少あるいは喪失が問題にされています。
2010年には北海道大学全球陸域プロジェクトと国連大学高等研究所(UNU-IAS)とが力を合わせて東南アジアにおける生物多様性を調査しましたが、その結果森林破壊のスピードが進んでいることが明らかになりました。

東南アジアの生態系破壊の原因

天然の生態系においては豊かな森林や汚染されていない水などが不可欠ですが、東南アジアでは森林破壊がどんどん進んでしまっています。
森林破壊の背景には森林の伐採や農地拡大、人口増加、バイオ燃料の増加などといった原因があるわけですが、現在のスピードで森林を破壊していってしまうと2100年には東南アジアの生物多様性は現在の4分の1になるだろうと推測されています。

また、気候変動も生態系に大きなダメージを与えていることは確かです。
地球温暖化などの気候変動が起こると脆弱な種は生き延びることができず、次々に絶滅していきます。
エルニーニョ現象も拍車をかけるひとつの要因で、特にエルニーニョ南方振動(ENSO)によって温度上昇が引き起こされ干ばつや火事が起こりやすくなり、生態系に多大なダメージを及ぼすとされています。

人災による生態系への影響

東南アジアでは人災も森林破壊の大きな原因のひとつです。
バイオディーゼル用のパーム油の需要は伸びる一方で、これを受けて東南アジアでは大規模な油ヤシプランテーションが造成されています。
油ヤシプランテーションを造成するためには原生林を伐採していかなければならないため、油ヤシプランテーションでは生息できる動植物の数は極端に少なくなります。

マレーシアで造成された油ヤシプランテーションの半分以上は貴重な原生林を破壊して作られたもののため、原生林を棲家としていた動植物にとっては大きな痛手となったわけです。
具体的な面積で見ると、マレーシアでは100万ヘクタール、インドネシアには170万〜300万ヘクタールの原生林が油ヤシプランテーションのために破壊されています。
国の産業を振興させることと生態系を保護することとの間には、現在相容れない矛盾が存在してしまっていることになります。

油ヤシプランテーションを造成するために原生林を伐採せず、放棄された農地を使用するようにするなどといった工夫で原生林と自然を守っていく取り組みが今後の課題となっています。

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